ノロウイルス感染後に重要な感染拡大防止と脱水症状予防について

ノロウイルス感染者が軽度でも病院に来るので困るというTwitterのまとめがありますが、中には「ノロウイルスには薬が効かない」とか「受診されてもノロウイルスには対処療法しか無い」といった理由で「ノロウイルス患者は病院に来るな」といった論調をしている人がいるようなので、危険だなと思いこちらで再度まとめ直します。

まず、ノロウイルス患者が健康体であれば、病院ではなく水分と栄養補給しながら家で療養すべきというのはその通りでしょう。ただし、脱水症状がひどい場合には病院で輸液を行うなどの治療が必要になります。
病院で他の患者にノロウイルスを感染させる可能性があります。
また、下痢止めは使わないでください。『止しゃ薬(いわゆる下痢止め薬)は、病気の回復を遅らせることがあるので使用しないことが望ましい』(ノロウイルスに関するQ&A|厚生労働省 ノロウイルスに関するQ&A|厚生労働省)

ノロウイルスの感染経路

ノロウイルスの感染経路・予防方法・消毒方法(感染者発生時の環境の消毒) | CUTPLAZA DIARYノロウイルスの感染経路・予防方法・消毒方法(感染者発生時の環境の消毒) | CUTPLAZA DIARY
塩素系消毒薬は手荒れするから皮膚の消毒に使用できないのに、ミヤネ屋が「ノロウイルスの消毒に希釈して使え」と誤報 | CUTPLAZA DIARY塩素系消毒薬は手荒れするから皮膚の消毒に使用できないのに、ミヤネ屋が「ノロウイルスの消毒に希釈して使え」と誤報 | CUTPLAZA DIARY

ただ、乳幼児やお年寄りで吐くから水分を取ってくれない為に脱水症状になる場合があり、
これは危険ですので、泣いても涙が出ない等の脱水症状が見られれば病院に行ってください。
脱水症状の治療として点滴による輸液が必要な場合があります。

ノロウイルスの予防は「手洗い」で、アルコール消毒は効きません。
※ただし、インフルエンザや風邪も流行る時期なのと、「ノロウイルスに効かない」というのは「効果が少ないからノロウイルスが残ってしまう→ノロウイルスは少量でも残っていると感染の可能性がある」ということで、ノロウイルス等以外には消毒出来ます。
手洗いしたらアルコール消毒すればいいんです!*1
※手指など皮膚には次亜塩素酸ナトリウム(塩素系消毒薬)は使わないでください。肌が荒れるから。

ノロウイルスの感染予防は「次亜塩素酸ナトリウム(塩素系消毒薬)による消毒」で、汚物や汚れた場所を拭き取ったり、別途バケツなどで次亜塩素酸ナトリウム(塩素系消毒薬)を使って洗ったりしてください。手袋・マスクもあったほうがいいのは、経口感染や素手で触ることを防止するものです。

[PDF] ノロウイルスの主な感染経路 消毒薬のつくり方】(横浜教育委員会)
横浜市保健所・区福祉保健センター 】 (横浜市保健所健康安全部健康安全課)

症状がひどいとか、脱水症状の傾向がある、自分では判断できないという場合には、病院に相談してから診察を受けたりすればいいと思います。
「自己判断しろ」「脱水症状酷くなければ」と家から出るなとか病院に来るなという情報だけでは危険です。彼らは責任などとりません。

ただ、他の患者に感染のリスクがあるのは確かで、ならばこそ、病院関係者が「病院に来るな」と言う前に、すべきことがあるように思います。
すべての症状の自己判断を患者に求めるのは無茶じゃないですかね。。

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「ノロウイルス流行に関するネット上の医師達」の登場人物

一応確認しておく必要があるよね。
ノロウイルス流行に関するネット上の医師達の声 - Togetterノロウイルス流行に関するネット上の医師達の声 - Togetter

ノロウィルスに対する抗ウィルス薬やワクチンはこの世に存在しない。
・もし感染しても、病院で出来ることは脱水に対する点滴くらいなので、水分補給が可能な状態なら、夜中にあわてて病院へ駆け込む必要はなく、軽症の下痢・嘔吐なら自宅安静でいいようです。
・下痢や嘔吐で脱水症状が進んで重症化しやすい乳幼児は「経口補水液」を自宅で早めに飲ませて欲しい
★それでも、水も飲めないとか血便や腹痛が強いとか様子がおかしい時は躊躇せずに受診を。

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